ネコちゃんのオシッコがでない!!

以前取り上げたようにオシッコは、腎臓を通じていらないものを体の外に捨てると言う大切な役割があります。そして、オシッコがでなくなると尿毒症になり、命に関わる大変な状態になります。では、オシッコがでない原因はどんなものがあるでしょう。(1)腎臓にうまく血液が行かないために腎臓で尿が作れない(腎前性)。(2)腎臓の病気で尿が作れない(腎性)。(3)結石などで尿路系が詰まって尿を出せない(腎後性)。(1)と(2)は尿が作れない状態で、(3)はできた尿が出せない状態です。

(1)腎前性 ~ 血液の循環が悪いため腎臓で尿が作れない

脱水やショック、心臓病などで血液の流れが悪くなり(循環不全)、血液をろ過しオシッコを作る腎臓に血液の流れる量が減ると、尿量が減ったり、尿が作れなくなってしまいます。これはいろいろな病気が悪化した時に見られ、放っておくと尿毒症になり、高カリウム血症になって強い心臓の障害がでて、数時間で死んでしまうこともある怖い状態です。もとの病気の治療とともに、点滴で水分を補い電解質(イオン)を改善し、循環を良くさせる治療が必要になります。早めに治療を始めれば腎臓自体には障害がないので、また正常にオシッコが作れます。しかし、尿が作れない状態が続くと腎臓自体にも障害があらわれます。


(2)腎性 ~ 腎臓の病気で尿が作れない

これは腎臓自身の病気でオシッコが作れなくなる状態で、かなりやっかいです。中毒などの急性腎不全の時に見られ、すばやい対応が必要です。一般的に腎前性の時と同様な治療を行ないますが、重症の時には人間と同じように腹膜潅流を試みることもあります。徐々に進行してくる慢性腎不全の場合、初期は逆にたくさんオシッコをする多尿状態になることが多く見られます。しかし、末期になるとオシッコが作れなくなる無尿の状態になります。こうなったら大変、できるだけオシッコをたくさんしている頃に気付いて早めに治療を始めてあげて下さい。

(3)腎後性  ~ 尿路系が詰まって尿を出せない

ネコではかなり多く見られ、その原因のトップは膀胱結石が尿道に詰まることです。その他は、膀胱で出血した血液が固まって(血ペイ)詰まったり、炎症で尿道が狭くなったり、膀胱や尿道のガンでオシッコがでなくなったりします。できるだけ早く尿道にカテーテルをいれたり、膀胱に針を刺して、オシッコを出してあげる必要があります。それと同時にオシッコが出なかった原因をつきとめて、治療してあげましょう。

膀胱結石が尿道に詰まる病気は”猫の下部尿路疾患”(FLUTD)と呼ばれ、血尿、排尿障害、頻尿、尿結石などいろいろな症状を起こす病気の総称です。要因としては、肥満、運動不足、ストレス、飲水量の不足、食事中のマグネシウムの過剰摂取などがあげられます。尿結石の種類にあった食事管理と膀胱炎の治療が必要です。また一度かかると再発する病気なので予防が必要です。

 

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