ネコちゃんのお漏らし?

トイレを憶えていたはずのネコちゃんが、突然トイレ以外の場所でオシッコをしてびっくりすることがあります。これには、異なったいくつかの原因がありますが、家族にとってまたネコちゃんにとっても大変な問題です。

まず「病気によるもの」か、「健康だが理由があってするもの」かを調べる必要があります。「病気によるもの」は、病気で尿量が増えてしまう事(多尿)によってお漏らしをしているケースと膀胱の違和感によって頻尿になってしまう事が原因となる場合があります。いずれにしろ「病気によるもの」は、日頃の生活(飼主さんの観察)と尿検査で解ります。

多尿の場合は、尿量が増えるだけでなく、お水を飲む量が増えること(多飲)によって気付く事もあります。また、尿検査では比重の低い薄いオシッコになっています。その原因はとてもたくさんあり、多飲多尿が見られたら、検査を進める必要があります。猫で多く見られる原因は、慢性腎不全、糖尿病、メスの子宮蓄膿症、老猫の甲状腺機能亢進症、肝不全、初期の急性腎不全、腎盂腎炎、高Ca血症などです。

頻尿の原因は膀胱炎に伴うもので、残尿感によって膀胱が空っぽでもオシッコがしたくなるのです。膀胱炎は、膀胱結石や細菌、外傷などによって起こり、原因によって治療が多少異なります。頻尿とまるで同じように見えていて、実は膀胱結石などでオシッコが出ないオスの尿閉症があります。この場合には、緊急の治療が必要になります。

「健康だが理由があってするもの」は、頻尿や多尿が否定された時点で、考え始めます。これは、「問題行動」と言われ、ネコにとっては訳があることですが、飼主にとっては、問題です。

まず、トイレに問題がないか?人間にとってはまるで変わっていない様でも、ナイーブなネコちゃんにとっては納得いかない事があります。トイレの場所、砂の材質、屋根付きトイレ(一般的にネコは嫌いです)、トイレの回りの環境変化など。あれっ?と思ったら、改善してあげましょう。

次に考えるのがマーキングです。この尿マーキングは、「自分の存在をアピールする」フェロモンで、爪とぎも同じような意味を持っています。その原因は、「発情」に関連したものと「なわばり」に関係したものです。

「発情」に関連したものは、メスの発情期(冬から春にかけて)にオス・メスとも見られ、早い時期に去勢、避妊手術をしてしまえば起こりません。

「なわばり」に関係したものは少し複雑で、「どこでマーキングをしているか?」、「環境や同居人、同居動物に変化はないか?」、「外の猫の臭いを、運んで来たり、ベランダにネコが来たりしないか?」などを考え、原因を取り除く必要があります。それが出来ない場合は、なわばりを広める必要があります。しかし家は急に広くなりません。でもネコのなわばりは、平面でなく立体なので、棚などを作り登れるようにしてあげて下さい。また注意しなければいけない事は、マーキングされた所をきれいにしたあと消毒または消臭剤などをつけると、ネコちゃんにとっては、自分の匂いがなくなって、他の臭いが着いていればあわててまたマーキングするはずです。きれいにした後は他の臭いをつけないで下さい。また、この治療に補助的に使えるスプレーがあります。これは、尿マーキングとは反対に、緊張する場所でなく落ち着ける場所のフェロモン(フェイシャルフェロモン)で、すりすりと甘えるネコのほほから出るものがスプレー瓶の中に入って、これを尿マーキングの後のきれいにした場所に付けてあげると、落ち着ける場所と勘違いして尿マーキングをしなくなります。

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