猫白血病ウイルス(FeLV)について

FeLVとは、猫白血病ウィルスのことで1964年に発見されてから研究が進み、いろいろな病気を起こすことがわかってきた怖いウィルスです。米国の調査では病院にきた猫の13.3%が陽性で、病気のネコちゃんだけを見ると21.1%も陽性の猫がいました。特に外に出るネコちゃんや集団で生活しているネコちゃん達はうつりやすいことから、野良猫のことを考えると感染率はもっと高いかもしれません。

おおむら動物病院 健康相談 イラストその症状はさまざまで、名前の通り骨髄性白血病も起こしますがその他にリンパ球の腫瘍や骨の腫瘍も起こします。また腫瘍以外に、免疫不全を起こすことによってヘモバルトネラ(赤血球の寄生虫)、トキソプラズマなどの感染症や化膿(皮下膿瘍や膿胸)を起こしやすくします。また、腎臓の病気(糸球体腎炎)や骨髄の病気(再生不良性貧血)などいろいろな病気に関係しています。ウィルスが体の中に居着いてしまうと80%が3年以内に死亡します。しかし、感染したからといってすぐに発症するわけでなく、潜伏期間中は健康な生活を送ることができます。

では、どうやって感染するのでしょう?1つは、お母さん猫の胎盤からもらってしまう垂直感染です。もう1つは、けんかをしたり、仲良くなめまわしたりして唾液でうつる水平感染です。そのため、お母 さんからウィルスをもらったかどうかを知る必要が あります。そして、同居猫がたくさんいる場合やお外 に出るネコちゃんは、生まれた後も常にうつる危険性 があるので、検査と予防を考えなければなりません。猫白血病ウィルスの感染を調べる事は、簡単です。動物病院で少量の血液をとれば、10分ぐらいで結果が出ます。まず、ネコちゃんのため検査をしてあげましょう。

もし結果が陰性だったら、今後感染しないようにしてあげましょう。家に1匹しかいない場合や家にいる猫がすべて陰性の場合は、できれば外に出さない室内飼育が勧められます。それができない時は、予防注射が必要です。しかし、外に出る事は猫免疫不全ウィルスなどワクチンのない病気になる可能性があります。

では、感染したら…。まず全身状態をチェックして十分な健康管理が必要です。食事管理に気をつけ、室内飼育を心がけ、他の病気にならないように注意することによって、感染しても発症しないようにする努力することが大切です。人に感染しないウィルスなので大切にかわいがってあげることにより、健康な生活をできるだけ長く続けられる様にしてあげましょう。

ウィルスを怖がるだけでなく、病気を知ることによってその病気を防ぐ事が大切です。

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